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リビングウィルが通らない? 配慮すべきポイント2点



リビングウィルと言えば、終末期医療の指示書のようなもので、

要するに

チューブだらけになって生きていたくはない。

という意思を表示するものですが、

それが通らない。
そんな状況がともすると起こってしまいがちなようです。

「ちゃんと書いておいたのに、なんで?」

と思ってしまいますが、周囲を取り巻く状況によって、そうなってしまうことがあるようです。

書き残すだけでなく、周囲の環境を整えておくこと。

そこに視点を置いた形で、2つのポイントを考えていきたいと思います。

まず、リビングウィルの内容、方向性について

方向性は、

○○をやめる。

ということを、各種書いていくことになります。

チューブだらけは嫌だ、という意思表示ですので、
こんなチューブは嫌だ、というのを列挙していくわけです。

チューブなどの処置後、
「楽しみ、うれしさを感じることのない(少ない)永続的な状態が続く」
ことを想定します。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、これを自分が避けたいものの総称ということでざっくりと規定するわけです。

例えば、

不治の病(末期)や、意識が戻らない場合などの時に、

・酸素の補給:人工呼吸、気管切開

・心臓をもう一度動かす:昇圧剤、心臓マッサージ

・栄養補給:胃ろう、鼻菅、点滴

・老廃物除去:透析

など、こういう処置を延命処置と呼びます。

これらは例ですが、一つ一つについて、「希望しない」という意思表示をするかどうかを考えていく作業になります。

ただ、これらの

○○をやめる

を行うと、生命活動が止まる=その人は死んでしまう。んですね。
これが問題になってきます。

本人はそれをあきらめて、受け入れているので別にいいのですが、他の人にとっての問題なのです。

ポイント1:医者の立場に立ってみる

医者、看護師のアンケートによると、自分が末期の病になった場合、延命処置は嫌だという層が8~9割だということです。

処置をする本人たちも、意味のない医療は受けたくないし、したくないということを示しているのですが、

処置

ただ、患者に対して
処置をやめてそれが本人の死因となった場合

裁判が心配。
つまり遺族から訴えられた場合に困ってしまう状況になります。

実際に遺族に裁判を起こされ、負けてしまったお医者さんの事例があったりします。

「チューブを抜いて死に至らしめた」

と言われたくないのがお医者さんの立場ということになります。

本人の意思を尊重はしたのになんで? と思ってしまいますが、もう本人はしゃべれないため、その行為の正当性を証明するものがない、という風になってしまうようです。

残念ながら、延命処置の停止は、殺人行為とみなされかねない紙一重のところにあるようです。

そうすると、本人の意思より家族の意向を尊重しておかないと、あとから何を言われるかわからない、ということです。

生前に本人が医師へきちんと話を伝えておいたとしても、この医師の不安はぬぐえないでしょう。

個人的には、お医者さんには伝えたとおりのことをやって欲しいと思いますが、そんなリスクを背負わせてしまうことも申し訳ない気がするので、リビングウィルを残しておくことで、医師の判断を後押しするだけでなく、自分の身を守るために必要なことのように思えます。

ポイント2:家族によく理解をしてもらう

処置の停止に関する発言権が絶大なのが、家族であって、医師は従わざるを得ない。
(本人はもうしゃべれない=意識不明、など)

という構造になっていますので、

家族に自分の意思を尊重してもらうよう説明しておく必要があります。

死後に、家族の意向と医師の方針が合致するよう、両者に説明をしておき、

特に家族の方へは強めに説得しておくことで、死後の状況をコントロールしやすくなるでしょう。

それでも、遺族が強く延命を主張した場合は、その意向が優先になってしまうこともあるようです。

とくにお金の問題で、患者本人がもらう年金の額がそれなりに大きい場合、
本人が生存さえしてくれていれば、医療費を差し引いても生活費の足しになって、それを家族が頼りにしている場合など

という事例があるようです。

看護や介護を「する側」、「される側」ともに高齢化していく中、こういう生活も一定のリアリティがあります。

家族の生活費を稼ぐために、延命処置を受け入れる。
という判断に迫られる場合もあるかもしれません。

う~ん…、個人的には、ちょっと受け入れるのがつらい判断です。
もっと事前に何か対策を打っておければな、と思います。

ともかく、
誰もが他人事とは言い切れない、ということになります。

こういった場合どちらが正解ということはないですが、自分の死後の家計の問題も含め、家族との意思統一は何らかの形でしておいた方がいいということでしょう。

まとめ

さて、まとめますと

リビングウィルは書き残しただけでは効力の発揮は心もとない

・医師の心配を払しょく

・家族との意思統一

この周囲の状況を整えておくことが、リビングウィルの効力の発揮に役立つ。

ということでした。

チューブだらけで生きたいとは、当事者は思わないのですが、周囲がそうでない場合がある。

ここに注意して、周囲の状況からセッティングを進めていきましょう。

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