高齢者のおひとりさまが新たに賃貸契約を結ぶ場合というのは、貸す側の家主も、当人が連帯保証人を立てられなかったりなどの状況があると、敬遠されがちとなります。
今後高齢化社会が進んでいくにつれて、こういう困ってしまうケースがそこら中で頻発することになりそうです。
おひとりさまに限らず、高齢になってくると頼れる人が減ってくるのは無理もないことで、引っ越しもできないとなると、居住地を選べなくなるということで、かなり生き方も制限されてしまいます。
例えば、もっと家賃の安いいい物件が見つかったとしても移れない、ということが起こるのは非常にツライですよね。
こういった状況を打開できる制度として
・高齢者家賃債務保証制度
というものがあるのをご存知でしょうか?
家賃の滞納や保証人の問題に対して、保証が受けられる制度となります。
高齢者に部屋を貸す側の家主にとっても、安心の制度ということで、貸すのを敬遠されることがなくなります。
今回は、これについて考えていきたいと思います。
家主の心配とは?
家主の方々の一番の心配は2点
・まずは家賃。
・それと緊急時の身元の引き受け、連絡先ということになります。
高齢のおひとりさまは、この2点について、信用がないと言っていいでしょう。家主の心配のタネとなってしまいますので、おひとりさまにとっては大きな問題となります。
ですが家主としては、空室にしておくより貸したほうがマシなのか、そこら辺を天秤にかけて考えて借り手を選んでいくことになります。
ですが、特に孤独死などの事態に発展してしまうと、その現場の後処理は、原状回復までに大変な費用が掛かるようです。本人も好きこのんでそうしているわけではないのですが、このような最悪の事態も考えると、高齢のおひとりさまが敬遠されるというのも致し方ないのかもしれません。
そこで活用したいのが、家主にも借り手にもメリットのある。
【高齢者家賃債務保証制度】
ということになります。
高齢者家賃債務保証制度とは?
一般社団法人 高齢者住宅財団というところが行っている制度です。
ざっくり言いますと。お金を払って、高齢者の抱える心配ごとに対して保証をかけておくということになります。
事前に
・月額家賃の35%をあらかじめ納入(保証料)
得られるもの
・12ヵ月分の家賃滞納に対する補償
・原状回復費用
など
対象世帯は、60歳以上であることなど、そのほかにも条件が決まっていますので、下記サイトで確認してみましょう
年齢に上限がないこと、緊急連絡先は、家族でなくケアマネジャーさんを指名できるなど、かなり使いやすい制度になっています。
高齢者だけでなく、子育て世帯、障がい者世帯にも対応をしているようです。
住宅の確保に困っている方については「住宅確保要配慮者」と呼ばれ、支援策やセーフティネットが用意されているようです。
住宅確保要配慮者とは?
・低額所得者
・被災者
・高齢者
・障がい者
・子育て世代
・外国人
・新婚家庭(地域による)
などでこの方々への支援策がさまざま準備をされています。
・住宅確保給付金
厚生労働省が行っている制度です
(サイト→https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/index.html
離職から2年以内で、3か月(~9か月)の家賃を支給してくれるというものです。
対象となるのは「離職等により経済的に困窮し住居を失った者だけでなく、賃貸住宅等に居住しながら、住居を失うおそれがある者」
ということで、
「家賃が払えなくて追い出されたー!」
という場合だけでなく、
「このままでは家賃が払えなくなりそう…」
という段階で申請が可能ですので、これは安心材料になります。
ですが、これは家主に支払われるお金ということで本人がもらえるわけではないといことに注意が必要です。
また、これらの困っている人たちを支援する
「支援法人」(住宅確保要配慮者支援法人)
という登録制度も用意されていて、
家主の方で、
・障がい者は拒まない、
・高齢者、低額所得者は拒まない、
などの条件を提示することで、
住宅の改修費用への補助が出たり、家賃滞納が起こってしまった時の保険制度が使えたりなど、家主の方への支援が国や関連機関から行われるというもので、登録自体はまだ少ないようですが、県ごとにリストが出ていますので当たってみることができそうです。
例えば東京都はこちら:東京都居住支援法人一覧
まとめ
さて、まとめますと
高齢者のおひとりさまが抱える問題は2点
・家賃の滞納
・保証人が立てられない
そのための制度
・高齢者家賃債務保証制度
(一般社団法人 高齢者住宅財団)
というものがあります。
事前に
・月額家賃の35%をあらかじめ納入(保証料)し、
得られるもの
・12ヵ月分の家賃滞納に対する補償
・原状回復費用
家主の心配を払しょくすることで、困っている人たちへの間口が広がることになります。いざというときのためにも、このような制度があるということだけでも知っておくのはアリだと思います。
また、
・住宅確保給付金
・住宅確保要配慮者支援法人
をあたってみるというのも一つの手ですので、家賃が滞る前に手続きを開始できるよう、こういう制度があるということだけでも知っておいたほうがよさそうです。