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おひとりさまの老後の住居 2つの視点で比較してみる



おひとりさまが老後をどういった住居で暮らしていくか?

何がベストな選択か、不安や迷いのつきまとう話題であると思います。

考える要素を絞って順序良くシンプルにお伝えできたらと思います。

というのも、
賃貸か、持ち家か、という論点で比較をしているサイトなどもたくさんあるわけですが、この2択の結論を出すのは非常に難しいことだと思っていますので、

ここではその分け方をせず、
2つのシーズンに分けることを考えてみたいと思います。

シーズン1:要介護度 2まで

シーズン2:要介護度 3以上(トイレが一人でできなくなってくる、など)

2つに分ける理由は、

例えば、老後へ向けて小さめの持ち家を購入したとしましょう。
要介護度が3以上になったら、施設に入ることになり、持ち家には5年もいなかった。というようなケース。

どう感じましたか?

家が極端に安かった場合は良いのですが、そうでなかった場合には、お金の使い方として、ほとんど住むことがない住居へ、多大なる資金を投じてしまったことになります。

価格や時期が適切でないと、老後の大切な資金のほとんどを棒に振る結果になってしまっては元も子もありません。


老後は、予期せぬ医療費や介護サービスにかける費用なども手元に残しておきたいもの。
おひとりさまにとっては重要なポイントです。

これが、シーズンを2つに分けた理由。要介護度3を最初に意識しておきたい理由です。

シーズン1 要介護度2まで

持ち家か、賃貸か、というテーマは、まだ元気で動けるうち、また、判断能力があるうち(認知症などになる前)の論点ということになりそうです。

おひとりさまにとっては自活できなくなってくると、持ち家でも、賃貸でも、そこを離れる選択肢が出てきてしまうからです。

さて、

このどちらがいいのか?

これに結論を出すことは難しい、とあえて言ってしまいます。

なぜなら、いつまで家賃を払うことになるのかを計算するためには、自分の死ぬ日がいつなのかがわかっていないといけないからです。

これって、無理ですよね?

平均寿命で計算したとして、それより長く生きたらどうするのかということが頭をよぎります。

一方で持ち家になると、払い続ける家賃と比べて同じ値段なら自分のものになるから買った方が得、との見解がありますが、これにも穴があります。

家を所有した場合の出費はゼロではありません。

家、土地には固定資産税がかかります。もちろん家賃よりは安いです。
また、10~15年ごとにメンテナンス(外壁補修、シロアリ対策など)が、100万円単位でかかってきます。

これらは取り巻く状況によって人それぞれですが、
払い続ける家賃と持ち家が、同額だった場合、持ち家の方が上記の分が余計にかかるわけですから、金額面だけみると損だと言えるでしょう。

持ち家の方が、賃貸と比べて安い場合(目安、10~15%ていど?)に、はじめて同額と言えそうです。

メリットは、賃貸より広い、間取りやデザインが思い通りの作りになる、といった面でしょうか。

さて、一般的に老後おひとりさまにとってはどういう選択肢がいいか? 
で考えると、広さや間取り、というよりはむしろ、お金が手元にあった方がよいのではないでしょうか。

とくに、やってはいけないのは、働かなくなる年齢(65~70ぐらい)を超えてローンを組むような無理のある住宅の購入は控えた方が安心でしょう。
(貯金が十分にある方は別として)

高齢になってからの住居購入は、以上の理由により、おひとりさまにとっては賃貸の方が安心なケースの方が多いのではないでしょうか。

どちらにせよ、長生きすればするほど必要資金が増えますし、その金額は自分の死期がわからない以上わからないので、持ち家でも、賃貸でも、

働けるうちは、長く働くこと

これが一番の防衛策となりそうです。
(住居とは関係がないし、身もフタもない結論という気もしますが…)

え~っ、働くのヤダな~、

いつまで働けばいいんだよ~

という声が聞こえてきそうですが、

これをおススメする理由は、
働くことには、いろんな副次的な効用があるからです。

・健康の維持

まず、歩かなくなってくると、次第に骨や筋肉が衰えてきます。そうなると転倒や骨折をしやすくなってきてしまいます。高齢者が一度衰えた肉体を取り戻すのは容易ではなく、1度の骨折から寝たきりになってしまう事例もあります。


・社会とのつながりの維持

もう一つは脳の機能です。社会とのつながりを持っていることで、人とのコミュニケーションをとる機会が生まれます。また、仕事という責任ある立場を与えられることで適度なストレスが生まれます。

引退後のおひとりさまの場合、特に仕事一筋だった男性に顕著なようですが、

一日誰とも口をきかなかった…

という日常に陥ってしまうことも心配です。

そういった、刺激のない生活パターンになると認知症のリスクも高まってきてしまいますし、周囲に誰もいないとその兆候にも気づけないという2重のリスクが生まれてしまいます。

長く働く効用というのはこのようなことです。

さて、
少し話がそれました。住まいの話に戻りますと、

ちなみに若いころに購入した住居にずっと住んでいく方の場合は、リバースモーゲージという仕組みがあります。

ざっくりとしたイメージで言うと、今住んでいる家を相手(金融機関など)に売却した体にして、そのお金を手にし、そのお金のうちから家賃として少しづつ支払いながら、死ぬまでそこに住むことができるというもの。

家は死後、相手(金融機関など)のものになりますが、財産を相続する必要のないおひとりさまにはマッチした仕組みになっています。
(リバースモーゲージについての記事はこちら)

次に、少し身体的に不調が出てきたり、介護が必要になってきた場合の選択肢です。

まずは、今住んでいる場所で、デイサービスや訪問介護を受ける、あるいは、どうせ賃貸ならば、サービス付きの住居へ移るというのも安心な選択肢かもしれません。

・シェアハウス

・グループハウス

など。

これらは、家賃を払いながらの共同生活。そして業者の出入りがあり掃除、見守りサービスなどが付帯していたりします。

自分でどこまでやるのか、その場所によって差があるとは思いますが、イメージとしては、少しのサポートがあり、同じ高齢者同士、助け合い、また交流もありながら暮らせるというところがメリットでしょう。

介護まではまだいらないという方には、

・高齢者向け賃貸住宅(UR都市機構など)

これは、収入などの条件はありますが、介護のいらない方向けで、バリアフリー構造や緊急通報システムがあり、常駐スタッフが各種相談ごとや、安否確認程度のサポートはしてくれるというもの。

介護が必要になってきたら、デイサービスや、訪問介護とも併用が可能。これは持ち家や一般の賃貸と同様です。

最後に

・サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)

これは、「高齢者住まい法」の中で誕生したもので、サービスが手厚いバリアフリー賃貸住宅で、シェアハウスなどよりは価格も上がります。介護福祉士や看護師などの資格者が少なくとも日中は常駐し、サポートがあります。

シーズン2:要介護度 3以上

さて、ここからは、自活に問題が出てくる状態に差し掛かってきます。

おひとりさまにとっては、他人の手を本格的に借りる段階になります。

当然、お金もかかってくることになりますので、できれば、まだ収入のある働けるうちに、また、調べ物をする気力のあるうちに、どういう選択肢があるかを知る努力をしておくことが、おひとりさまの最低限の賢明な準備ということになりそうです。

情報を得て、選択肢をえらべるようになっておくということですね。

動けないというのは身体的に歩行が困難になってくる。起き上がれなくなってくるという問題で、日常的な買い物やトイレに支障が出てきます。

また、精神的な方では、認知症が進行すると判断能力が落ち、身体的に丈夫でもそれが徘徊につながったり、暴力や大騒ぎしたりということもあるようです。

これらが重度になってくると生活全般を他人主導で行っていかざるを得ないことになります。

それに対応した住居、というよりはむしろ、ここからは施設と呼ばれるものになっていきます。

・グループホーム(認知症に対応しているところなど)

・特養(特別養護老人ホーム)

・有料老人ホーム

など

基本的に施設のスタッフによる食事、お風呂、トイレのサポートが可能で、その分値段も張ります。

中でも特養は順番待ちなどもあるほどの人気のようですが、一番良心的な価格のようです。

目安として月額20万円程度は必要かもしれません。特養と変わらない良心的な価格設定のところも増えてきているようなので、具体的な額は、施設に問い合わせをして確認してみることになります。

また、賃貸に共通することとして、特に施設で言えることですが、おひとりさまにとって問題になるのは、身元引受人を求められることです。

本人が入院することになったり、要介護度の悪化による退去を求められた場合に手続きや判断をする人のことです。

おひとりさまの場合は、これも他人の手を借りることで、クリアしていくことになります。任意後見人として、弁護士、行政書士に依頼できる制度があります。
(任意後見人についての記事はこちら)

これについては、身元引受以外にも、財産の管理や、死後の事務委任など広くおひとりさまをサポートできる内容ですので、強い味方となります。
(死後事務委任についての記事はこちら)

まとめ

さて、まとめますと

シーズン1:要介護度 2までの段階では、

賃貸、持ち家にかかわらず、自活できるうちは、長く働くことが一番の防衛策。とくに働かなくなる年齢までローンが組まれるような設定をしない。
貯金が十分ある方は別として。

何らかのサポートが必要になってきたら、その重度に応じて、バリアフリー構造であったり、サポート付き賃貸の選択肢がいくつかある。

・リバースモーゲージ

・シェアハウス

・グループハウス

・高齢者向け賃貸住宅(UR都市機構など)

・サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)

などが有力。

シーズン2:要介護度 3以上では、

介護のより手厚い施設の検討に入っていくことになります。

費用もかかるので、おひとりさまは、どんな選択肢があるのか、どのくらいの費用が掛かるのかを、できれば働いて収入のあるうちから準備できるよう、知る努力を早期に始めておくことが賢明。

選択肢としては、

・グループホーム(認知症に対応しているところなど)

・特養(特別養護老人ホーム)

・有料老人ホーム

などがあります。

さて、いかがでしたでしょうか。
人それぞれベストな選択肢は変わってくることとも思いますが、ことお金に関して言えば、早めからの準備が功を奏すると言えそうです。

健康に投資しておくのも吉だと思います。

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