緩和ケアというと、がんを連想する方も多いと思いますが、それが不治の場合、もはや治療に重きを置くのではなく、
・残りの時間をいかに良い人生として過ごしてきたいか?
という目的のもとに、
治療行為ではなく、ムダな痛み・延命的な処置を取り除き、
QOL(人生の質:Ouality of Life)を高めようという考え方です。
治療は止めるというと不安になるかもしれませんが、早期から緩和ケアを始めた場合の方が、寿命が延びたとのデータもあるようで、少なくともすぐに死んでしまうという可能性は低いということができます。
個人的にも、やはり精神的に楽になれるというのは、人生において大きな要因であるのかな、と思ってしまいます。
とくにおひとりさまであれば、自分の快・不快はかなり重要なウエイトを占める問題化と思いますので重要です。
ケアを受けられる具体的な場所としては、ホスピスなどが有名ですが、在宅で看てくれるやり方もできるようです。
ただ、共通しているのは、緩和ケアというのはチームでやってくれることが基本となります。
それまでの治療というのは、病院で医師や看護師にお世話になるケースが多いと思いますが、もっと広いケアが必要なため、医師・看護師の方をはじめとする、その他の職種の方とのチームワークでケアが行われることになります。
いろいろな病院のサイトなどを見てみますと、たくさんの病院で緩和ケアチームが編成されて、存在していることがわかりますが、たくさんありすぎて良くわからない、というケースもあるかと思います。
ということで、緩和ケアチームではどのようなケアがなされるのかということや、実際にケアを受ける段になって、どのようなチームを自分が選ぶ基準になりそうかなどについて、今回は考えていきたいと思います。
まず緩和ケアの3つのポイント
どんなことについてケアしてもらえるのか?
についてです。
これは、
・身体的ケア(痛み、ADL:日常生活の自立など)
・心理、社会的ケア(家族、今後の生活のこと、)
・スピリチュアル的ケア(死と向き合うこと)
3点がよく言われることです。
身体的な部分であれば、
まずは
・医師、
・看護師、
・薬剤師
さんなどが、痛みを取り除くべく薬剤の処方などをしてくれます。
また、高齢の方であれば、寝たきりなどにならないよう
・作業療法士
・理学療法士
さんによるリハビリ指導により、日常動作(トイレ、身の回りのこと)ができなくなるようなことの無いように維持していくことができます。
入院中に体がなまってしまったり、緩和ケア中に動く機会が少なくなったりすると、徐々に筋力も弱ってしまいますので、特に高齢の方の場合は注意が必要そうです。
トイレに自分で行けなくなり、介助を受けるというレベルになってしまうとQOLはかなり下がってしまいますよね。自分個人としては、何としても頑張りたいラインがこの「自分でトイレに行く」、だと強く思います。
また、意外なところでは
・歯科医師
・歯科衛生士
さんなどによる、口腔ケアも重視されているところがあります。
特に歯周病は万病のもと(糖尿病、心疾患などの原因)と言われてきていますし、ものをよく噛めたり、飲み込む能力(嚥下機能)の維持は、誤嚥性肺炎の予防や、おいしくものを食べることの基礎になりますので、これもQOLに果たす役割は大きそうです。
私も個人的に、歯周病を気にしだして、歯磨きだけのケアでは限界があると知って、糸ようじやフロスを使うようになりましたが、かかりつけの歯医者さんに、磨き方やケアの仕方を教わるようになりました。
また、3か月に1度、歯石のクリーニングなどをお願いするようにしています。今までの人生でとくに気を使ってこなかった場合は、40~50代ぐらいで何らかの不具合が起こってくるケースが多いと言います。
つぎに、
心理、社会的ケアということですが、
・ソーシャルワーカー
・臨床心理士
さんなどが、
・家族との関係
・お金の不安(医療費、年金、財産、成年後見)
・就労問題
・介護の問題、手続き面など
・(在宅の場合)退院後のこと
など、社会的な悩みについて、いろいろと相談、支援をしてくれるという役割です。
以後、どうやって生きていくか? ということで、たしかに多岐にわたる悩みが生まれてきそうです…。
逆に仕事に復帰する、なんていう選択肢もありそうなんですね。ちょっと記憶にとどめておこうと思います。
そして最後に、
スピリチュアル的なケアの部分ですが、
いちおう、
・臨床心理士さん
が担うことになるのかと思われますが、これはチーム一体で担ってくれるような形なのではないかなと思います。宗教家を擁するところもあるようですが、なかなか難しい問題だと思います。
・死と向き合うこと
や、
・「こんな状態で生きていたくない」
という苦痛に対しては、一発で効く処方箋などというものは存在しなそうです。
とにかく話を受け止めてもらうだけでも、大きな力になりそうです。また、それぐらいしか他人ができることってないような気もします。
また、例えば、
看護師さんから、「ナースコールはいくらでも押してよ」
などと声をかけてもらっただけでも、かなり元気をもらうことができそうだったりします。
さて
このような機能がある緩和ケアチームですが、
自分がどの問題を重視するかで選び方も変わってくると思います。
個人的には、
・入院後のお金の問題
・死を前にした精神的な問題
がつらいかなー…、と思ったりしていますので、
(ただ、これは健康体の時から準備はできそうですね)
このあたりの相談相手を重視したチーム選びをしていこうかなと思っています。
ということで、
まとめ
さて、まとめますと、
緩和ケアチームは
大きく3つの目的
・身体的ケア
・心理、社旗的ケア
・スピリチュアル的ケア
を実行していくチームである。
ケアを受ける側の悩み事もこの3点であることが多そうである。
医療的には
・医師、看護師、薬剤師、
リハビリ的には
・作業療法士、理学療法士、歯科医師、歯科衛生士
社会的、スピリチュアル的には
・ソーシャルワーカー、臨床心理士(宗教家)
など多数の人達の協働、チームワークにより行われる。
3つの悩みの中から、自分が重視する悩みに基づいて、ケアを受ける場所、チームを選んでいくことが望ましい。
ということでした。 死の問題というのは、普段は何もリアリティを感じることなく、気にせず過ごしていますが、けっこう準備のいることのような気がします。切羽詰まる前に、自分の人生観を整理しておくこともよいかと思います。人生の折り返しを過ぎたあたりで、一度立ち止まって考えてみるのもQOLを高くするのに良いと思いますが、いかがでしょうか?