「だれかに言い残すような遺言なんて別にないよ」
というおひとりさまの方もいるかと思いますが、ここで一応質問です。
死後、おひとりさまの財産ってどうなるか知っていますか?
相続人が誰もいない場合は、
すべて、国のものになっちゃう
と決まっているようです。
うん、まあ、そうだよね、と思うか
えーっ! なんかもったいない
と思うかは人それぞれだとは思いますが、
少しの金額でも、生前お世話になった方へ、または、団体、施設への寄付などもしたい、という方は、遺言の作成を検討してみてはいかがでしょうか?
きちんと法的にのっとった形式で遺言を残せば、財産の配分について、自分でコントロールすることが可能になります。
遺言って、誰かに伝えたいメッセージなどの意味もありますが、
ここでは、「遺言は財産の配分コントロールの方法である」
と割り切って理解をしてしまいたいと思います。
今回はそこにテーマを絞って、おひとりさま向けの遺言の書き方ということでご紹介します。
(※財産以外のこと、例えば葬式はこういう手順にして欲しい、などを書くのは、自由なようですが法的な効力は持たないようです)
遺言の形式
民法で書き方の形式、内容が厳格に定められており
それにモレ(日付、押印などが無い、などなど)があったり、
そぐわない文面だったりすると、せっかく作った遺言が無効になってしまうケースも多いようです。
独力で作成して、そういうミスがあると、財産は国が回収、ということになってしまいますので、
費用は掛かりますが、プロの資格者である弁護士の方などに頼んで、形式面、内容面でのミスをなくしておくのが一般的なようです。
効力発生のポイント
さて、作った遺言ですが、書いたのはいいけれども
・死後どのような流れで、
・ちゃんと効力を発揮するのか?
ここもポイントですので、見ていきましょう。
存在の確認
遺言がどこにあるのか、だれにもわからない
ということだと、これまた全部国が回収ということになってしまいます。
隠しておいたりすると、見つからずじまいという結果になってしまうんです。ちょっと悲しいですよね。知らないとついやってしまいそうです。
発見されるよう手立てを打っておくということになります。
これには、
・自筆で書いて、法務局で保管
・公証役場で保管(公正証書:公文書扱い)
などの方法で対応できそうです。
(※自宅保管でも家庭裁判所の検認を経て存在の証明をするパターンがあるが
おひとりさまの場合は、死後それをだれがやるのか、開封、改ざんが問題となりそうなので、今回は省略)
公証役場の場合、費用が掛かったり、証人が2人必要など条件をクリアするため、より強固な体制をつくれます。
この場合はプロへの相談が必要かもしれません。
執行者はだれか
最後に、遺言の内容を具体的に実行する人が必要です。遺言の文面で指名をしておくことが必要でしょう。
法人でもなれるようですので、
実際に財産をあげたい人、団体を指名しておけば話はスムーズになりそうです。
どこに保管してあるのかも執行者に伝えておけば、発見されないということもないでしょう。
ところで今回のように、第3者への遺贈の場合は
特に弁護士などのプロに執行者を依頼しておくことも安心です。
というのも、遺産相続の権利を持つ一番遠い範囲ではありますが
甥・姪までがその範囲になります。
ありうるケースとして、生前は疎遠だったりした、この甥・姪たちが相続に名乗りを上げてくる場合も考えられます。
あげる予定だった第3者たちも困ってしまいますよね。
甥・姪がいる場合は、まずそちらへの相続も一考してみてはいかがでしょうか。
別に仲が悪いわけではなく、
なんとなく疎遠になっちゃっているだけなどの事情ならば、遺言を考えることをきっかけに旧交を温めるのもいいかもしれません。
まとめ
さて、まとめますと
財産を国にあげちゃうのではなく、あげたい誰かを指定したい。
そんなおひとりさまの場合
遺言を作ってみましょう
遺言は無効になってしまうことが多い。
そんな残念なことにならないためにも
・遺言の形式
・存在の確認
・執行者はだれか
この3つを押さえて作成していきましょう。
プロへの相談など費用のかかる部分もありますが
かけた部分が確実性を増す部分となります。