老後おひとりさまにとっては
老後の住居、そしてそのためのお金
というのは、とくに賃貸派にとっては、けっこう気になる心配な問題かと思います。
けっきょくいつまで生きるのかわからないし、
そのためにいくら貯金したらいいのか?
年金もそんなにあてにできるほどではないしな…、
などなど、いろいろと悩ましい心配が尽きない問題ですが、
さて、
無料低額宿泊所というのをご存知でしょうか?
何か安く泊まれそうな宿?

字面からはそのように読めるものですが、
実はれっきとした福祉施設なんです。
なぜこのような福祉施設の話をするかと言うと、
最終的に生活保護を受け取るという選択肢になった場合、
この無料低額宿泊所が一つの大きな選択肢になってくるからです。
ただ、生活保護がらみでは「貧困ビジネス」と呼ばれるものに引っかかってしまうなどの注意点にも気をつけないと、人生の最後にひどい思いをしてしまうことになります。
今回は、この無料低額宿泊所の利用方法について考えていきたいと思います。
無料低額宿泊所とは?
だいたい、「無料低額宿泊所」で検索しますと、
お住まいの県の案内ページが上位に表示されてきます。
県に正式に登録されている施設が表示されてくるということが多いようです。
正式には、
「生計困難者のために無料又は低額な料金で宿泊所を利用させる事業」
を行っている事業所ということになります。
要するにかなり安いわけですので、
生活保護をもらいながら、ここに住む、という一つのパターンがあるわけです。
老後おひとりさまも、いよいよ貯金が無くなり、年金でもやりくりできない場合は最終のパターンとして知っておくことはいいことと思います。
「貧困ビジネス」に注意
安く泊まれて、生活保護をもらいながらなんとかやっていけるなら安心だ。
と思われるかもしれませんが、
これを温床にした
「貧困ビジネス」なるものも横行しているようですので、
注意が必要です。
こちらは行くところが無く、他に移る選択肢もないのが弱みなわけです。
そこに付け込んで、
・高額な請求をする(受給額ギリギリ)
・劣悪な環境、(狭い部屋にぎゅうぎゅうづめ)
・粗末な食事、(えっ? カップ麺?)
のような形でもうけをたくらむ事業者もいるというのが注意点です。
建前上は、一人一人の自立を支援する、ということになっているはずですが、
次の就職活動もままならないようなギリギリの生活を強いられて、
しかも半永久的に搾取されるということになります。
部屋を貸している側は、自立を促すどころではなく、ずっといてもらった方がメリットになるという構造になってしまっています。
対策・チェック方法は?
まず、無届けでやっているところは論外です。
こういったところには近づかないのが無難でしょう。
あとはどのような環境か、事前に見学ができれば一番いいでしょう。
つまり、生活保護に追い込まれる前、
余裕のある時にいろいろリサーチしておくほうが安全なわけですよね。
いざ、お金に困ってからではそのような時間的・金銭的余裕はなさそうに思いますので、
「ちょっと余裕がなくなってきたかな~?」
ぐらいのタイミングで、
社会勉強のつもりで見学を申し入れてみるのがいいかと思います。
当然、費用については一番知っておきたいところですので、そのあたりも主体的に調べておけば安心でしょう。
最後に、
こんなひどいパターンもあるの?
という事例ですが、
生活保護の相談を持ち掛けた福祉事務所で、
・指定の「無料低額宿泊所」への入居をしないと、生活保護は払えない。
等の主張をされ、条件をのむしかなかった。などの事例もあるようです。
そこが劣悪な環境だったり、自分の意にそぐわない所だったとしても、
一旦入居してしまうとまた移動手続きがやっかいだったりすることも考えられます。
本来、法的根拠がないことですが、こちらもその知識が無ければ、言いなりになってしまいがちな場面だと思います。
このあたりについて、支援してくれる窓口に
・法テラス
https://www.houterasu.or.jp/app/faq/detail/01180
というものがあります。
弁護士さんなど法律の専門家が困っている人を助けるというもので、
生活保護取得の支援などもしてくれるようですので、苦戦するときは、こちらに頼ってみるのもよいかもしれません。
まとめ
さて、まとめますと、
おひとりさま老後の住居についての最後のセーフティネットになりうるのが
・無料低額宿泊所
である。生活保護を受けながら、住み続けるというパターンが一つ考えられる。
注意点としては、
・「貧困ビジネス」に引っかからないように注意(劣悪な環境、待遇)
・無届けの施設は論外、近づかないことをおすすめします。
・福祉事務所のような公的なところが、生活保護と指定の施設をセットで半ば強制してくることがある(法的根拠なし)
という点に気をつけましょう。
対策は、
・事前の(困っていないうちに)見学
・法テラス、などで法律の専門家に頼る。
ということでした。
いちおう、法律上は、部屋の使用料が、生活保護の住宅扶助基準額以下であること、というルールもありますが、困り果てる前の下準備が明暗を分けることになりそうですので、
まさか自分がそうなるとは…、ということも想定し、事前に、社会勉強のつもりで下調べをしてみてはいかがでしょうか?
PS.
「無料低額宿泊所 ビジネス」などで調べてみると、そのビジネスモデルや、料金をどのように規定していったらよいか? など、経営側の視点も知ることが出来たりしますので、悪質なところを見抜くのに役立つかもしれません。
また、
ちなみに、似ているもので、簡易宿泊所というものもありますが、これは宿泊場所を多人数で共用する施設のことを言うようです。福祉関係でなく、旅行業関係の管轄のようです。

旅行者向けと、日雇い労働者向け、のようにカラーがはっきり分かれているところもありそうですので、のぞいてみて調べてみるのもアリかもしれません。